平成22年度1学期 物質環境科学('09)単位認定試験問題

持ち込み可の論述3問でした。

以下の問1〜問3の回答を間の番号とともに別の解答用紙に記述すること。記述の文字数は厳密ではないが、目安となる文字数を示してある。


問1
化学構造の類似したH2SやH2Seとの比較から類推すると、水の三重点は0℃よりもはるかに低温であって、通常の地上の気圧と温度の条件下では気体であるはずであるが、そうでない理由を述べよ(200字以内)

問2
ナイロン製造の中間体、オキシム、C6H10(NOH)=113、をシクロヘキサノン、C6H10O=98、から製造するプロセスに関して以下の各設問に答えよ。ここで、等号の右側の数値は分子量である。

問2-1
(現行法)シクロヘキサノンをヒドロキシルアミン硝酸塩、NH2OH・H2SO4=129と反応させ(第1段)、生成した硫酸=98をアンモニア=17と反応させ中和除去する(第2段)プロセスを化学反応式で示せ。

問2-2
(新しい製法)シクロヘキサノンをアンモニア過酸化水素=34と1段で(固体触媒を用いて)製造するプロセスの化学反応式を示せ。

問2-3
現行法および新しい製法のEファクターを計算せよ(有効数字2桁)
(参考:H=1, C=12, N=14, O=16, S=32)

問2-4
触媒、Eファクターをキーワードに使い、環境負荷に及ぼす新しい製法の意義を述べよ(150字程度)

問3
オゾン密度は高度25km付近で最大となり、その上下で減少し、成層圏で層を作る。どうしてこのような高度分布になるか、定性的に説明せよ(200字以内)

試験内容はわたしには難しかったですが、放送授業はたいへん興味深いもので、毎回欠かさずに視聴しました。テストも、30分でさっさと出て行く人がいたので、化学に明るいひとには簡単な内容なのでしょうね。単位認定されていることを願いつつ。